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    記憶に残る一台。1971 FAIRLADY Z[1971年10月発売フェアレディZ  240ZG]

    Gノーズとオーバーフェンダー、そして高性能の証であるカラー

    フェアレディ240Zの最上級仕様が240ZG。後にGノーズと呼ばれたロングノーズとオーバーフェンダーを備えるのが特徴。このグランプリマルーンというボディカラーは、当時のカラーデザイナーが塗装メーカーでブレンドを繰り返して開発した240ZGの専用色。

    • 1. アメリカでは「Z-CAR(ズィー・カー)」の呼び名で親しまれた。
      現在でもオーナーズクラブが熱心に活動しているくらい、愛されたモデルだった。

      2. ダッシュボード中央の3連メーターは、フェアレディZのアイコンとして後継モデルも
      継承した。シート表皮にはシボのついたビニールを用いた。

      3. 2.4Lエンジンを積む240Zは、フェアレディZのデビュー当初は海外専用モデルだった。
      ファンの要望に応え、1971年より国内に導入した。

    1969年に登場した日産フェアレディZは、日本はもちろん北米市場でも大ヒット作となった。そして日本国内での人気が高まるにつれ、輸出専用モデルだった240Zを日本にも導入して欲しい、という要望が寄せられた。当時、日本市場向けには2種類の2Lエンジンを用意していた。一方海外では、2.4Lエンジンを積む240Zの性能が高く評価されていたのだ。ファンの声に応えて、71年より240Zの日本導入が決まり、最上級グレードの240ZGには長いノーズとヘッドライトカバー、そして太いタイヤを収めるオーバーフェンダーが装着され、より迫力のあるルックスとなった。

    240ZGには専用色も用意された。それが写真のグランプリマルーンだ。当時メタリックカラーは米国車のイメージが強く、ソリッドカラーは欧州の高級車に多用されていた。そこで上級の限定グレードであることをアピールするべく、ソリッドカラーを検討する過程でマルーンが候補に挙がった。マルーンはベルベット生地など高貴なものに使用されていたが、実は赤系の顔料の耐久性が向上したことで実用化できた色なのだという。

    ※本記事は2014年7月22日時点の情報を元に作成されております。