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    記憶に残る一台。

    SUNNY 1000[1966年4月発売 ダットサン サニー 1000]

    軽量化と新開発エンジンの搭載で
    提示してみせた大衆車の新しい姿

    初代サニーは、価格を抑えながら快適な乗り味と高品質を実現。また当時のベーシックカーとしてはめざましい最高速度135km/hという高性能で人気を博し、驚異的なセールスを記録した。セダン・バンのほか、のちに流麗な2ドアクーペも登場。

    文:モンキープロダクション

    • 車名公募キャンペーンを実施。1965年12月から翌年1月末の締め切りまでに848万3,105通の応募があったことが、期待の高さを物語る。

    • 988cc直列4気筒OHVユニットは最高出力56PSを発揮。高性能かつ燃費にも配慮しており、3速M/Tが組み合わされた。

    • 広々とした室内空間は、防音防塵対策等により高い快適性を確保。軽さと強靱さを併せ持った車体構造を採用し、優れた安全性も実現していた。

    「すべての人にモビリティを届けたい」という思いから、日産は創業期にダットサン乗用車を発売して以来、一貫してベーシックカーを大切にしてきた。なかでも1966年に登場した初代サニーは、日本におけるマイカーブームの扉を開いたエポックメイキングな存在である。
     開発にあたっては高性能でありながら価格を抑えることを目指し、そのために徹底されたのが軽量化だった。重量を減らすことはコスト削減につながり、小さなエンジンでも十分な動力性能を得ることができる。当時の小型車の代表格、ブルーバードの車両重量は900kgほどだった

    が、サニーはその約7割の625kgに抑えられており、軽さへのこだわりがうかがえる。一方、高速道路網の発展を見据え、ハイスピードでの長距離移動に対応する高回転型の1000ccエンジンを新たに開発したことも見逃せない。
     低価格でありながら、優れた動力性能とトータルバランス、さらに上質さも身につけたサニーは、「夢のあるクルマ」として多くの人々を魅了した。技術力でベーシックカーに新しい価値を与えるというクルマづくりは、最新のノート e-POWERにも、しっかり受け継がれているのである。

    ※本記事は2016年12月1日時点の情報を元に作成されております。