千葉県柏市の北部に位置する柏の葉スマートシティは、最新の電力技術とITを組み合わせ、電源を分散するスマートグリッドを国内ではじめて実現させた。敷地内の施設、マンションで使われる電力を電力会社からの供給と太陽光発電などで融通し合いピークカットにより省エネルギー、CO2削減を目指す。人に優しく、電気が止まる可能性がある災害時でも、皆が安心して暮らせて、多様な世代、分野、国籍の人びとが交わり、街全体でイノベーションを起こす活気のある街。そんな柏の葉スマートシティは、未来を見据える画期的なプロジェクトなのだ。
現在およそ2,000世帯が暮らしているところを、2030年には約1万世帯が暮らせる街に規模を拡大していくために開発を進めている。
三井不動産の山下寛さんは、同社の各事業に共通するキーワードとして“シェアリング”が挙げられると言う。
「柏の葉スマートシティならではのシェアリングを考え、効率よくクルマを稼働させられるシェアカーを導入しました。当初は自転車とバイクも展開していたのですが、16年の3月からはセカンドステージとしてシェアカーサービスのカレコ運営のもと、クルマに特化をしています」
効率と同時に、環境にも配慮をしなくてはならない。故に、日産リーフ導入にこだわったと語る。
「CO2を排出しないという点も重要ですが、日産リーフを緊急時の電源として位置づけたかったのです。これから柏の葉スマートシティはさらに成長します。現状でも子育て世代の送り迎えや旅行をはじめ、多くの方にさまざまな形でご利用いただいています。しかし、ここに住み、働く人が増えれば、さらにクルマとして、そして電源としてのニーズは高まると考えられます」
この画期的なプロジェクトはエネルギーロスのない新しい都市のあり方を創造した。発達はどんどん加速度を増し、輪が広がりつつある。
※本記事は2016年12月1日時点の情報を元に作成されております。