[INNOVATION_OF_KEI_CAR] BACK TO TOP >

特集「新型日産ルークス」 もっと楽しくなる、軽自動車の現在形。 2020年3月、日産は「新型日産ルークス」を発売しました。その企画開発におけるアイデアの源となったのは、これまで発売してきたさまざまな登録車です。それらをつくるに当たり築きあげてきた日産の技術力を活用しながら、いかにして軽自動車という制限のある規格内に収めるか。軽自動車の常識を変えるべく生まれた日産ルークスは、その課題をクリアし、軽自動車のあり方を更新しました。軽自動車は、移動の道具から生活を楽しくしてくれるものへ。日産ルークスのつくり、考え方は従来のものとどう異なるのか。今回は日産ルークスをデザイン、骨格、設計、先進技術に分けそれぞれに関わった人の声、想いを交えながら触れていきます。 文:サトータケシ 写真:谷井 功

  • 「新型日産ルークス」の開発に込めた想い。技術と情熱で、日産にしかつくれない軽自動車が生まれた。
  • 「新型日産ルークス」を、ファーストカーとしても遜色ないクルマにするために。軽自動車の常識を超え、こだわり抜いた内外装のデザイン
  • 「新型日産ルークス」の基本骨格と確保された安全性。広さ、見晴らしのよさ、ボディ強度。妥協はひとつもなし。
  • 「新型日産ルークス」は、誰が乗っても、使いやすくてストレスフリー!使う人の身になって、細かな箇所までこだわったユーティリティ
  • 「新型日産ルークス」が、世界基準の先進技術を搭載する理由。安心・安全を提供したい、その想いを体現した装備たち。
Talking About Kei Car

「新型日産ルークス」の開発に込めた想い。技術と情熱で、日産にしかつくれない
軽自動車が生まれた。

日産デイズは、軽自動車の常識を覆す
安定感や先進技術で好評を得ている。
続く新型日産ルークスはどんなクルマを目指したか。
開発、マーケティング、商品企画に関わった三者が、
それぞれの立場で語る。

川底順哉 日本戦略企画本部 日本商品企画部 リージョナルプロダクトマネージャー 小木曽宏行 日本マーケティング本部 チーフマーケティングマネージャーオフィス チーフマーケティングマネージャー 齊藤雄之 Nissan 第一製品開発本部 Nissan 第一製品開発部 第一プロジェクト統括グループ セグメントCVE

“広さや使い勝手と
最新の技術が融合した軽自動車。”

齊藤 日産が独自に軽自動車を開発するのは2代目の日産デイズが初めてでした。そのため、日産デイズと新型日産ルークスの開発責任者を務めるにあたっては、お客さまの使い方を聞いたり、自分で乗ったり、まず軽自動車について知ることから始めました。
川底 僕は商品企画という立場から、やはりセレナやノートで培った技術を活かした軽自動車を提案するのが、日産のクルマのあるべき姿だと考えていました。ただ、軽自動車の市場を見ると価格を重視する傾向も強いので、日産の技術とお客さまのニーズが合うのかどうかは、しっかりと検討すべきポイントでしたね。
小木曽 僕はマーケティングの視点から考えると、初めはチャレンジングな試みになるだろうと思っていました。たとえば、プロパイロットを搭載させると価格が上がってしまいますから。
川底 ただ、基本に立ち返ると、日産が目指しているのは、みなさんの生活を豊かにすること。ただ走ればいいというクルマではなく、人をワクワクさせたり、感動させるクルマ。それこそが日産の軽自動車だと思うんです。
小木曽 そこなんです。軽自動車ユーザーの方と話した際、価格を重視している一方で「本当は友だちと少し遠くに出かけてみたい。プロパイロットやインテリジェント アラウンドビューモニターのように、より安心して出かけられる技術を積んだ軽自動車があれば、そういった楽しみ方をしたい」という本音も聞こえたんです。そうした気持ちをうまくつかむべきかもしれないと思いました。

NISSAN ROOX 4人が快適に乗れて、自転車を楽々積める広い荷室空間が特長。プロパイロットをはじめ、人も検知するインテリジェント エマージェンシーブレーキなど、最新技術を搭載。 NISSAN DAYZ 2019年3月にフルモデルチェンジを行い、2代目へ進化。新開発のエンジンとトランスミッションですいすいと走り、軽自動車初*のプロパイロットが運転を支援する。

グローバルで磨いた技術で、
“日産”の軽自動車をつくる。

齊藤 こうして、日産デイズが主に独身の方やカップル、日産ルークスが家族に使っていただくことを想定して開発が始まりました。クルマはプラットフォーム(基本骨格)で性能が決まります。それを決めるにあたって、特に日産ルークスはもう少し室内を広くしたいということが課題にありました。
川底 僕は図面が描けないのに「もっと広くしてください」と言ったので、設計の方に嫌われたと思います(笑)。
齊藤 (笑)。室内を広くするにはエンジンルームを小さくしないといけないんです。それで、エンジンやトランスミッションを担当する役員に直訴したところ、短期間でコンパクトなCVT(無段変速機)を開発することになりました。
川底 開発が急に進んで、来た! やってくれた! と思いましたよ。
齊藤 そうやって広さや利便性ではどこにも負けず、プロパイロットに代表されるニッサン インテリジェント モビリティの技術も搭載した日産デイズと日産ルークスの開発を進めました。
川底 齊藤さん、覚えていますか? 日産ルークスには踏み間違い衝突防止アシストなどのために、登録車と同じく後方にもソナーを4つ採用しました。しかし当初、他社の軽自動車の多くは2つなので、4つは不要なのではないかと僕が言ったんです。すると齊藤さんが「多いほうが細かく制御できる上に、障害物の接近を知らせる機能などにも応用できる」と教えてくれました。他社と同じようにするのではなく、日産が磨いてきた技術という価値は、そのまま活かすべきだということに気づかされました。
小木曽 そこはマーケティングの立場としてもポイントで、いまや日本の乗用車の販売台数の約4割が軽自動車。だから初めて所有するクルマが日産の軽自動車だという人も多くいらっしゃいます。つまり、先進技術に触れる入り口になり得るわけです。日産デイズや日産ルークスに乗ってくださる方にも、技術の日産ならではのワクワク体験を提供したいと考えています。
川底 いままでセレナに乗っていたけれど、子どもが独立してダウンサイジングするという方もいらっしゃるでしょう。登録車にせよ、軽自動車にせよ、日産が届けたい価値は一緒なんです。
齊藤 たとえばショックアブソーバーにコンパクトカーと同じ径の部品を使い安心して走れるように仕上げているし、後席の人も会話が楽しめるように静かさにも配慮しています。広くて使い勝手がよくて最新技術も盛り込む、出かけるのが楽しくなるクルマに仕上がったと自負しています。1つが突出しているのではなくすべての要素を備えた、どの点においても妥協を許さなかった軽自動車になりました。

乗った人を感動させる。それこそが、日産がつくる軽自動車。 軽自動車に乗る方にも日産ならではの技術を提供したい。 すべての要素を備える、どの点においても妥協を許さなかった軽自動車です。
  • * 約0〜100km/hの範囲で走行時の車間および操舵制御を搭載した軽自動車が初。2019年2月現在日産調べ。(他社にも同じ装備のクルマがあります)

※本記事は2020年3月31日時点の情報を元に作成されております。

01 Design Exterior & Interior Design

「新型日産ルークス」を、
ファーストカーとしても
遜色ないクルマにするために。
軽自動車の常識を超え、
こだわり抜いた内外装のデザイン

堂々と乗れて、もっていて嬉しくなる軽自動車。
そう思ってもらえるものにするために、デザインは不可欠だ。
内外装の造形、カラー、シートテキスタイル、
それぞれに関わった人物に話を聞く。

新型日産ルークス 車体画像
渡辺和彦 グローバルデザイン本部 第二プロダクトデザイン部 デザイン・マネージャー(エクステリアデザイン) “フロントからリヤまでなだらかにつながる、 一体感があるフォルムに仕上げました。”
新型日産ルークス 車体画像

遠くで見た時、近くで見た時、
両方で見る人をハッとさせるデザインに。

「新型日産ルークスはミニバンとも言えるクルマなので、立派に見える存在感と洗練が同居するエクステリアデザインにしました。箱型になりがちな他のスーパーハイトワゴンに対して、ルークスはそのカテゴリーに属するものの、比較的フロントウィンドウの傾斜が大きく、フロントからリヤまでが流麗につながり、フォルムに一体感、凝縮感があります。それが洗練された印象をもたらすと考えたのです。また、フロントグリルのパターンなどの細部にもこだわり、遠くで見た時、近くで見た時、両方でハッとさせられるものに仕上がったと自負しています」

幅広さを強調する、
シンプルな形のリヤコンビランプ

「リヤに関してはワイド感を強調するデザインにしました。そのアクセントとなっているひとつが、少しだけ外側に張り出すようにレイアウトされた、コの字のリヤコンビランプです。とてもシンプルな形ですが、幅感を強調するのに功を奏しています」

新型日産ルークス 車体画像
“感度が高い人にも受け入れられるカラーにしたかった。” 赤池宏文 デジタルデザイン部 デザインデータグループ カラーデザイン
デジタルデザイン部 デザインデータグループ カラーデザイン

定番カラーのニュアンスを変え、
ユーザーの裾野を広げる。

「今回のボディカラーのメインであるアメジストパープルは、以前より紫の色味を強くしました。ルーフには柔らかなアイボリーを組み合わせることで、クールになり過ぎないようバランスを取っています。王道的な部分は保ち、わずかに外す。そうすることで、より多くの人、たとえばファッションなどに対して感度が高い方にも受け入れてもらえるのではないかと考えました」

キム・ヘヨン グローバルデザイン本部 第二プロダクトデザイン部 “満足感をもっていただくには、触感にこだわることも大切。”

ソフトな風合い、
シックな色味のシートテキスタイル

「いかにお客さまに満足感をもっていただけるものにするかが、デザインするに当たっての課題でした。そこで私がこだわったのが、乗る人の身体に常に触れているシートのテキスタイルデザインです。キルティングを使った立体的なパターンと色は、何度も検証を重ねた結果、できたものです。触った時の風合いはソフトで、ボディカラーとマッチするシックな色味のものとして完成度を高めました」

新型日産ルークス 車内画像

内装色:エボニー(G)  シート地:トリコット

“登録車のスタイルを、軽自動車の枠に収める。そういう意識でデザインしました。” 松尾才也 グローバルデザイン本部 第三プロダクトデザイン部 デザイン・マネージャー(インテリアデザイン)
新型日産ルークス 車内画像

登録車相当の装備を採用し、
広くスタイリッシュな空間に。

「私たちの意識は、軽自動車をつくることではなく、登録車の装備やスタイルをいかに軽自動車の枠の中で実現するかという点に向いていました。私が担当した内装のデザインに関して言えば、軽自動車はメーターが小さな単眼のものであったり、ステアリングが細かったり、シフトノブが小振りだったりするケースが多い。しかし、それでは特に登録車からのダウンサイザーの方にとって扱いづらくなります。ルークスにはあらゆるものに登録車相当の装備を採用しているため、使いやすさや安心感がある、広々としたスタイリッシュな空間になっています」

視覚、触覚に品質の高さが伝わるから、
気持ちよく扱える。

「頻繁に触れる操作系は、クオリティの高さが直感的にわかる部分。このタッチパネル式のオートエアコン(グレード別設定)は、視認性と触り心地にもこだわり、感覚的に伝わる気持ちよさが追求されています」

新型日産ルークス 車内画像

※本記事は2020年3月31日時点の情報を元に作成されております。

02 Platform Platform&Body

「新型日産ルークス」の基本骨格と
確保された安全性。
広さ、見晴らしのよさ、ボディ強度。
妥協はひとつもなし。

エンジンをどこに置き、人をどこに座らせ、
荷物をどこに積むか──
クルマの基本的な性格を決定する
プラットフォームの開発担当者は、
常に乗る人のことを考えていた。

高橋宏彰 第二プロジェクトマネジメントグループ 車両設計チーム マネージャー “どこを小さくし、どう配置すべきか。見極めが困難でした。”

エンジンルーム 日産デイズ、日産ルークス共通の目標は、軽自動車トップクラスの広さを実現することだった。

日産ルークス エンジンルームの画像

日産ルークスのエンジンルームの中身を上から覗き込んだ際の様子。エンジン、CVTの形やレイアウトなどは、何度も検証が重ねられたのだという。

全長は3395mmまで。
上限が決まっているので、
いかに配分するかが勝負。

クルマの基本骨格はプラットフォームと呼ばれている。共通のプラットフォームが用いられている日産デイズと新型日産ルークスは、並行して開発が進められた。それを手がけたのが高橋宏彰である。
「プラットフォームによってクルマの基本的な性格が決まります。日産デイズと日産ルークスにおいては、軽自動車でトップクラスの後席の広さを生むことを目標として掲げていました」
ただ、軽自動車は全長3395mm以内という規格があるため、ボディ自体を大きくはできない。
「そこで、エンジンルーム、乗員のスペース、荷室空間をどう配分するかが勝負になります。言わずもがな、お客さまが乗るスペース、使う荷室は広さを確保しなくてはならないので、小さくできるのはエンジンルームのみです。要するに、その中に収まっているものを小さくしなければならなかったんです」
そして、エンジンやCVTをどのように搭載すれば、効率よくレイアウトできるかを考えた。「ただ、それだけでは限界があり、エンジン前後長やCVTを軽自動車専用に小型化することで解決できたんです」

シート レイアウト 運転席をできるだけ前方に出して、上に上げ、人をどこに座らせるのかがポイント

圧倒的な見晴らしのよさと、
快適な使い勝手を両立させた。

日産ルークスは日産デイズより115〜135mm全高が高く、スーパーハイトワゴンに属する。双方の性格の違いについて、高橋は次のように述べた。
「エンジンルームを小さくし、運転席を従来よりも前に出したのは両車共通。日産ルークスに関しては、さらなる見晴らしのよさを提供するために、座る位置を日産デイズに比べて約80mm高くしています。ただし、頭上にある程度の空間がないと不快に感じますし、座る位置が高すぎると乗り降りがしにくくなる。その案配を決めるのが難しかったですね」

高強度ボディ ただ形や位置を変えればいいわけではない。強いボディで、ネガティブイメージを払拭。

高強度キャビンと
衝撃吸収ボディからなるゾーンボディが、
さらに進化。

エンジンルームとシートレイアウト、その2つのアイデアで空間にゆとりが生まれたが、ただ形や位置を変えるだけだとデメリットが発生すると高橋は話す。
「エンジンルームを小さくすると、必然的にガードが薄くなってしまうので、衝突安全性の問題が出てくるんです。ボディサイズが小さいですから、安全性を確保することも命題の1つ。『軽だから』といったイメージを払拭したいという想いもありました。そこで日産デイズと日産ルークスには、従来よりも強度が高いボディを採用することにしました」

※本記事は2020年3月31日時点の情報を元に作成されております。

03 Layout Construction & Layout

「新型日産ルークス」は、誰が乗っても、
使いやすくてストレスフリー!
使う人の身になって、
細かな箇所までこだわったユーティリティ

「ネイルを施した指でスイッチを押す時はどうする?」
「子どもを抱きながら、ドアを開ける際は?」など、
誰もが安心して運転できるクルマにするために、
開発には女性の視点も採り入れている。
それをクルマに反映させる責務を担う、
村弘美にポイントを聞いた。

村弘美 カスタマーパフォーマンス&CAE・実験技術開発本部 カスタマーパフォーマンス&車両実験部 車両商品性実験グループ “ユーザーの目線で気になったところは、妥協せずに改善しました。”

赤ちゃんを抱いた状態でも、
荷物を両手に抱えていても、
スライドドアが開けられる。

両手がふさがっていても、片足を車体の下で動かすとセンサーが感知しリヤのスライドドアが開く。*1「赤ちゃん用品店の駐車場に通い、お子さん連れの動きを勉強しました。また、社内で子育て経験のある方を集め、赤ちゃんを抱いた状態での乗り降りのしやすさを確認したんです」

新型日産ルークス 車体画像

子育て世代には嬉しい、
着替えができる高さと広さ。
大きくスライドするシート

新型日産ルークス 車内画像

室内の高さは、小さなお子さまなら立ったまま着替えができるほど。2列目シートは大きく前後し、運転席に近づけることもできる。「子育て世代の女性から、2列目シートのお子さんとの距離が近いと、信号待ちなどで足に触れることができて安心だという声をいただき、スライド幅を大きくしています」

新型日産ルークス 車体画像

スライドドアの開口部の広さは、子育て経験者が赤ん坊の人形を抱き、チェックして決められた。
大きな乗降用グリップは、お子さまからお年寄りまでが安心、安全に乗り込むための形状。

新型日産ルークス 車内画像

広いラゲッジルームを、
さらに広く使うためのひと工夫。

4名が乗車した状態でも十分な広さを確保したラゲッジルーム。後席をスライドさせたり倒すことで、アレンジすることもできる。「後席の背もたれの角度をまっすぐ立てられるようにしたのもこだわりです。こうするとダンボール箱などを隙間なくきっちりと積むことができるんです」

後席を倒せば27インチのカゴ付き自転車も積める。「社内のいろいろな体格の方に集まってもらい、小柄な女性でも楽に自転車が積めるように工夫しました」

充実の小物入れはもちろん、
実際に使う人の身になって
大きさや配置にこだわった。

新型日産ルークス 車内画像

「軽自動車にお乗りの方は免許を取ったばかりの方や運転に不慣れな方が多いんです。そこで他のモデルに採用されているフラットボトム形状ではなく、一般的な丸い形状のハンドルにしました。小物入れは使う人がどこに何を置けばいいのかが直感的にわかるよう工夫しています。たとえば、スマートフォンを置く場所の近くにはUSBソケットのオプション設定があります」

  • *1 Sは除く。
  • *2 数値は日産測定値。

※本記事は2020年3月31日時点の情報を元に作成されております。

04 Technology Advanced Technology

「新型日産ルークス」が、
世界基準の先進技術を搭載する理由。
安心・安全を提供したい、
その想いを体現した装備たち。

現在、日本の乗用車の約4割が軽自動車であり、
たくさんのモデルが街を走っている。
そのなかにあって、新型日産ルークスの特長のひとつは、
さまざまな先進技術を積んでいることだ。

神長元治 電子技術・システム技術開発本部 AD/ADAS&シャシー制御開発部 ソフトウェア開発グループ 主担 “安全や運転支援の機能を提供することには、責任感、使命感を感じます。”

新型日産ルークスの開発において、神長元治はプロパイロットをはじめとする先進技術を担当。日産デイズに続き日産ルークスを手がけた神長に、デイズから進化したポイントを尋ねた。
「まず、軽自動車として初めて※1インテリジェント FCWという機能が備わりました。これは2台前を走るクルマの動きを検知するもの。たとえば国道で2台前のクルマが脇のお店に入ろうとして急減速すると、それを検知して知らせてくれる機能で、早めの気づきによって安全な車両操作につながります。これは、日産独自の技術です」

安全に対する考え方は、
登録車も軽自動車も同じ。

神長は、日産デイズに軽自動車として初めて※2搭載されたプロパイロットも、日産ルークスに採用するにあたって大幅に進化していると語る。
「カメラに加えてフロントにミリ波レーダーを備えたことが大きな違いです。ミリ波レーダーによって先行車との距離を遠くから正確に測定できるので、クルマの動きが滑らかになります。なぜなら早いタイミングで、余裕を持った制御ができるからです。お客さまに違和感のない動きだと感じていただくために、私も栃木にあるテストコースに何度も通い、実験部署の協力の元でとことん走り込みました」
インテリジェント FCWやミリ波レーダー、そしてプロパイロットは、これまで登録車が備える技術だと認識されてきた。しかし神長は、「安全技術や運転支援技術に対する考え方は、軽自動車でも同じです」と言い切る。
「先進技術の採用については、ユーザーの方にどれだけ安心・安全を提供できるかという使命感や責任感の意識が強いです。もう少し装備を減らし、価格を抑えられないかという協議もありましたが(笑)、搭載して安心や安全を提供するのは当然という認識でした」
こうして完成した日産ルークスは、望めば現在の日産が用意する先進技術のほとんどを備えることができる。
「グローバルな市場で評価されている日産の先進技術を、軽自動車にも応用して搭載したということですね」
神長のこの言葉は、先進技術に限らず、エンジンやトランスミッション、ボディ骨格まで、すべてにあてはまるはずだ。つまり世界の最前線で戦うために開発した技術を用いることで、日産デイズと日産ルークスという日産ならではの軽自動車が生まれたのだ。

プロパイロット イメージ画像

プロパイロット*1 疲労やイライラが減り、
ロングドライブが楽しく!

プロパイロットとは、前走車との距離を適正に保ちながら車線の真ん中を走るように、アクセル、ブレーキ、ハンドル操作をアシストしてくれるシステム。車両前方に備わるカメラが車線を認識、高速道路のカーブでも車線の中央をキープするように働く。また、横風を受けてあおられても車線中央を走るようにアシストする。

プロパイロット イメージ画像

新型日産ルークスは、ミリ波レーダーを備えたことで、前走車との距離をさらに正確に計測できるようになった。いままでより遠くのクルマの位置を正しく認識することで、ブレーキやアクセルを操作するタイミングが速くなり、結果として滑らかな動きとなる。

プロパイロット イメージ画像

軽初※1 インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)*2*3 死角にあるクルマの
急ブレーキをお知らせ。

ミリ波レーダーが、2台前のクルマとの距離や速度差を把握。先方が急に減速、こちらもブレーキを踏む必要があると判断すると、ディスプレイ表示とブザー音で注意を促す。ブレーキの踏み遅れによる玉突き追突事故を回避するように作動する。

インテリジェント FCW イメージ画像
アダプティブLEDヘッドライトシステム*2*4
アダプティブLEDヘッドライトシステム イメージ画像

30km/h以上での走行中、周囲を検知し照射範囲をコントロール。ヘッドライトのハーフクローム部分は、消灯時はメッキ、点灯時はアクセントランプとスタイリッシュに変化する。

夜のドライブに心強い。
遠くまで明るく照らす。

24灯ものLEDヘッドライトがハイビームで照らすので、歩行者や自転車もはっきり認識できる。一方、対向車などを検知すると、相手がまぶしく感じないよう照らす範囲を制御。夜間のドライブをより安全に走ることができる。神長は「軽自動車でここまでの量のLEDを搭載しているものは他にありません」と話す。

  • ※1 インテリジェント FCW(前方衝突予測警報)を搭載した軽自動車が初。2020年2月現在 日産調べ。(他社にも同じ装備のクルマがあります)
  • ※2 約0〜100km/hの範囲で走行時の車間および操舵制御を搭載した軽自動車が初。2019年2月現在 日産調べ。(他社にも同じ装備のクルマがあります)
  • *1 グレード別設定。プロパイロットは高速道路や自動車専用道路で使用してください。プロパイロットはドライバーの運転操作を支援するためのシステムであり、自動運転システムではありません。安全運転をおこなう責任はドライバーにあります。わき見運転やぼんやり運転などの前方不注意および雨・霧などの視界不良による危険を回避するものではありません。先行車との車間距離、車線内の位置、周囲の状況に応じてアクセル、ブレーキ、ハンドルを操作するなどして、常に安全運転を心がけてください。システムの能力には限界がありますので、システムだけに頼った運転はせず、常に安全運転を心がけてください。プロパイロットの操作方法や重要な注意事項などが記載されていますので、ご使用前に必ず取扱説明書をお読みください。
  • *2 安全装備はドライバーの安全運転を補助するものであり、あらゆる状況での衝突を回避するものではありません。システムの能力には限界があり、天候や路面状況などによっては作動しないことがありますので、システムだけに頼った運転はせず、天候や路面状況に合わせた運転、周囲の車両・歩行者の確認、十分な車間距離の確保など、安全運転を心がけてください。先進技術・機能の設定条件は、車種・グレードにより異なります。
  • *3 対車両は車速が約5km/h以上で作動します。停止車両に対しては車速が約80km/h以上では作動しません。
  • *4 グレード別設定。車速が約30km/h以上でヘッドランプを点灯しているとき、対向車や先行車に照射しないよう自動でハイビームの照射範囲を切り替えます。車速30km/h以上で一度システムが作動すると、15km/hまではハイビームの自動可変配光を維持し、約15km/h以下になるとロービームに切り替わります。

※本記事は2020年3月31日時点の情報を元に作成されております。

  • 「新型日産ルークス」の開発に込めた想い。技術と情熱で、日産にしかつくれない軽自動車が生まれた。
  • 「新型日産ルークス」を、ファーストカーとしても遜色ないクルマにするために。軽自動車の常識を超え、こだわり抜いた内外装のデザイン
  • 「新型日産ルークス」の基本骨格と確保された安全性。広さ、見晴らしのよさ、ボディ強度。妥協はひとつもなし。
  • 「新型日産ルークス」は、誰が乗っても、使いやすくてストレスフリー!使う人の身になって、細かな箇所までこだわったユーティリティ
  • 「新型日産ルークス」が、世界基準の先進技術を搭載する理由。安心・安全を提供したい、その想いを体現した装備たち。