多くの人々に愛されるミニバン。そのカテゴリーにおける伝説のモデルをピックアップ。
受け継がれるDNAと最新モデルの魅力をひもときます。
いまではごく身近な存在のミニバンだが、その元祖と言われるのが、1982年8月に登場した初代プレーリーだ。当時、大人数で移動できるクルマといえば、商用車から派生したワンボックスワゴンのみ。プレーリーは同様の利便性をもちながら、まったく新しいユニークなデザインを採用していた。
さらに両側ともスライド式の後席用ドアとセンターピラーレス構造を組み合わせ、優れた乗降性と使い勝手のよさを実現。広い室内には回転対座も可能な8人乗り3列シート(JWシリーズ)を採用するなど、快適な移動空間を生み出した。
プレーリーはさまざまな工夫を採り入れ、新しいクルマの使い方や楽しみ方を生み出す意欲にあふれたモデルだったが、そういった進化はセレナにも引き継がれている。ハンズフリーオートスライドドアやデュアルバックドアの採用はもちろんのこと、先進安全装備のインテリジェント アラウンドビューモニター*1や高速道路の渋滞走行や長時間の巡航走行時に感じていたストレスを大幅に低減する自動運転技術のプロパイロット*2を設定。これまで以上に乗る人がドライブを楽しめる、愛すべきミニバンへと成熟したのである。
●サイズ(全長×全幅×全高):4090×1655×1600mm
●ホイールベース:2510mm
●エンジン形式:直列4気筒OHC
●排気量:1809cc ●最高出力:100PS/5600rpm
●駆動方式:FF(フロントエンジン前輪駆動)
従来の乗用車を大きく超える室内空間を実現するためビッグキャビン、
ショートノーズの斬新なプロポーションにまとめられた。
乗用車のあり方にとらわれず、新しい発想のもとに開発されたプレーリー。
角張ったデザインには居住性へのこだわりを感じる。
ジャンボハッチバックはバンパーの下側まで開き、荷物の出し入れが容易。
全面にわたりガラス面積が広いのも特徴だ。
●サイズ(全長×全幅×全高):4770×1740×1865mm
●ホイールベース:2860mm
●パワートレイン:エンジン+モーター
(スマートシンプルハイブリッド)
●排気量:1997cc ●最高出力:150PS/6000rpm
●駆動方式:FF(フロントエンジン前輪駆動)
キャビンの広さを強調するフローティングルーフや、
伸びやかなサイドウインドウ下端線のシュプールラインが特徴的。
新世代の日産デザインを象徴するVモーションを採用した
フロントグリルは、精悍さとともに格調の高さも感じさせる。
ハッチ全面とガラス部分(=ハーフバックドア)だけを開閉できる
デュアルバックドアを採用することで利便性を高めた。
※本記事は2017年12月5日時点の情報を元に作成されております。